「引き寄せの法則」について最初に提唱したとされるウォレス D. ワトルズ。
彼は生涯で以下3冊の本を出版しています。
- The Science of Being Well(1902年)
- The Science of Getting Rich(1903年)
- The Science of Being Great(1910年)
中でも最も有名な「The Science of Getting Rich※」は、たくさんの日本語訳が出版されています。
ところが、残りの2冊については日本語訳がほとんどなく、
3.「The Science of Being Great」の日本語訳が1冊だけとなっています。
この記事では、その貴重な日本語訳の1冊である「「思い」と「実現」の法則 How to be a Genius or The Science of Being Great」」について、概要と感想を書いています。
この記事が、ウォレスについて気になっている方、本について知りたい方への参考になれば幸いです。
- ウォレスの本で一番有名な「The Science of Getting Rich」について詳しく知りたい方は、コチラの記事をご参照くださいね。
「「思い」と「実現」の法則」概要
ウォレスはこの本の中で、
- 偉大な人間になるにはどうしたらいいのか
- 「思い」を「実現」するにはどうしたらいいのか
について語っています。
この記事では、主に 「「思い」を「実現」するにはどうしたらいいのか」の部分について紹介していきます。
「偉大な人間になるには」に関しては心構え的な話が多かったので、
より実生活に取り入れやすい「「思い」を「実現」〜」の話をメインで載せることにしました。
人間の中にある<力の原理>
ウォレスは「人間は生まれながらにして、自分を思い通りに成長させる力がある。その力をうまく活用すれば偉大で力強い人間になることができる」と言います。
どんな人間も<力の原理>をもっています。
この原理を正しい方向に向けて使えば、自分自身の内なる能力を高めることができます
「思い」と「実現」の法則
この<力の原理>が具体的に何なのか、作中で語られることはありません。
(訳者の見解では「遺伝子」と解釈されています。)
ただ、この<力の原理>は魂の求めるものすべてを用意してくれるとのこと。
その使い方についてウォレスは教えてくれます。
<力の原理>の使い方
世界の見方
<力の原理>を正しく使うには、最初に正しい世界の見方が必要になります。
世界はどの部分もいまだ完成していませんが、そこに存在するすべてのものは、それ自体が完璧なのです。これが社会に対するあなたの見方でなくてはなりません。
「思い」と「実現」の法則
この世界を「完成に近づきつつある輝かしいもの」と見ることが正しく、「悪いもの」と見ることは間違っている、とウォレスは言います。
この見方が大切な理由は、「世界」の一部である「自分自身」について例えると分かりやすいです。
前者は「今自分に足りないところがあっても、これから良くなる」と自身を発展させられるけれど、
後者は「今足りないところがある自分は悪い(ダメだ)」と自身を萎縮させてしまいます。
望みを叶えるには、その土台となる見方が大切なんですね。
「引き寄せの法則」の他の著者たちが、
「ありのままを受け入れる」「自己受容する」「今の自分に○をつける」こと、「(望まないことではなく)望むことにフォーカスを当てる」ことを重要視するのに通じるところがありますね。
「思い」を描く
先述の「世界の見方」を踏まえた上で、
ウォレスは、望みが叶うには2つのことが必要だといいます。
- 青写真を作ること
- その青写真にふさわしい行動をとること
ここでの「青写真」とは、想像の中でリアルに思い描いた「自分の望む理想の姿」を指します。
もし、あなたが何かを望むなら、それをありありと思い浮かべ、鮮明な青写真になるまで、ずっと心の中で描き続けてください。
「思い」と「実現」の法則
青写真を描き続け、どんなときでも心の中に存在するようになると、
創造的なエネルギーが湧いて行動へと駆り立てられ、自身を「青写真の中の自分」に合わせるようになり、<大いなるもの>からの力を得ることができる、とウォレスは言います。
直感を信頼して、自分の気持ちに従って行動する
「青写真」ができたら、今度は「その青写真にふさわしい行動をとること」が必要です。
あなたが自分の青写真をつくったとき、あなたは心の中で「こうありたい」と願うとおりの人間になっています。内面的にはすでに偉大な人間ですが、行動にはまだ表れていません。
だから、次は外面的にも「こうありたい」と願うとおりの人間にならなくてはなりません。
〜中略〜
世の中の人は、まだあなたのことを知りません。だから、あなたに大きな仕事をまかせようとはしません。
しかし、小さなことをコツコツと、きちんとやりとげるなら、いつからだってはじめることができます。
「思い」と「実現」の法則
ウォレスは、いま・ここからできることを(心の中で「こうありたい」と願うとおりの人間として)きちんとやり続けることが大事だと言います。
そうすることで、もっと大切な仕事の方があなたを見つけ出す、大きなことがあなたの方にやってきて「成しとげてほしい」とあなたに頼んでくる(引き寄せられてくる)とのこと。
では、何をすればいいのか。
それは「「内なる声」に従って行動する」ことです。
最初の一歩は、あなたの目の前に日々姿を現すありふれた物事における真理を完全に信じることです。
あなたがそうしたいと強く思ったときには、たとえ理性の声や他人の判断に逆らうように見えても、そのまま進んでください。
「思い」と「実現」の法則
心の中(内側)で「こうありたい」と願うとおりの人間として、直感を信じて行動をし続ける。
そうすれば、願ったことが現実(外側)に具現化される、というのがウォレスの主張なんですね。
「「思い」と「実現」の法則」感想
ここからは、この本を読んだ私の感想です。
正直、読みにくかった…
最初に「「思い」と「実現」の法則」を読んで思ったことは、「読みにくいっっっ!!」でした。
私が初めて読んだウォレス本は「お金持ちになる科学※」でした。
- 詳細が知りたい方はこちらの記事を読んでくださいね
その時は、直訳に近い感じの読みにくさは多少あったものの、内容は割とスッと入ってきた感がありました。
ところが、「「思い」と「実現」の法則」の方は、
著者の言いたいことは何となく分かるけど、どこがポイントなのかが見えにくい状態で、
正直、この記事を作成しながら、何度も挫折しそうになりました。
なので、ぶっちゃけた話、この記事についても、著者の伝えたかったことについてかなり取りこぼしがあります。
ちゃんと内容を知りたい方は、ぜひ本をお手に取って読んでもらえると幸いです。
個人的に良かった言葉
全体として読みにくい印象はあったものの、個人的に響いた言葉(文章)もあります。
あなたには真理を読みとる力がそなわっている
最初の一歩は、あなたの目の前に日々姿を現すありふれた物事における真理を完全に信じることです。
あなたがそうしたいと強く思ったときには、たとえ理性の声や他人の判断に逆らうように見えても、そのまま進んでください。
〜中略〜
はじめのうちは、内なる声を完全に理解することができず、失敗をおかすかもしれません。しかし、すぐに、ほとんどの場合に正しい判断を下せるようになります。
「思い」と「実現」の法則
この言葉は、「引き寄せの法則」を知ったばかりの頃の自分に教えてあげたい。
当時は「どれが自分の内なる声(直感)なのか、頭の声(理性や他人の判断)なのか分からない」と悩んで動けなかったんですね。
でも、ウォレスの言うとおり、とりあえずやってみたらいいんですよね。
別に間違ったって失敗したっていいんだから。
私自身、「これが本心(直感)かな?」と思うことを試してきて、今があります。
今も迷うことは多くありますが、自分がやってみたいことを信じて行動することで、以前よりも人生が豊かに感じるようになりました。
「直感に従って行動する」で1点だけ気をつけているのが、高額商品やサービスに手を出すこと。「直感」ではなく「これさえあれば稼げるかも」という下心に起因することが多かったので…。
結果、リボ払いに追われた経験のある身としては、特に借金してまで高額の商品やサービスに手を出すのには、ちょっと慎重になった方がいいと思います…
結論、ウォレスの本は「お金持ちになる科学」を読んでおけばOK
個人的に読んでよかった言葉はありつつも、
私の結論として、ウォレス本は「お金持ちになる科学」を読んでおけばいいかなと思います。
「「思い」と「実現」の法則」の内容は、「お金持ちになる科学」と共通することが多いからです。
あえて言うとしたら、ウォレス的「偉大になる方法」に興味がある方にはおすすめです。
「「思い」と「実現」の法則」まとめ
- 「「思い」と「実現」の法則」は、
偉大な人間になるにはどうしたらいいのか
「思い」を「実現」するにはどうしたらいいのか
について書かれた本 - 「思い」を「実現」するには、
青写真を作ること
その青写真にふさわしい行動をとること
が大切 - ウォレスの本をどれか1冊読むなら、
「お金持ちになる科学」がオススメ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!